2016年12月11日
夢の果て 最終章(夢の果て編)
夢の果て 第四章(格闘編)の続きです。
よしゃあああああああ!!と雄たけびをあげ、その後、泣きそうな声で、どうしよおおお、やったああ~~~~~!と叫ぶ。
キーさんに、これ(メーター)あるよねえ?あるよねえ?、としつこく聞く。
これね、余裕で超えてる。今まで見たメーターの中で一番でかい、とキーさんが答える。
カヌー横のネットに押し込まれて大人しい巨体を見て、どこかで写真を撮りたい思い、近くの岸辺に上がることにする。
しかし、アンカーを外しカヌーを動かした瞬間、ネットの中の巨体が急に暴れだした!
ちょっと待って、ちょっと待って、とネットを抑えるが最後の力を振り絞っているのかさらに大暴れ。
そしてネットが破け始め、だんだん頭から出ていく。やばいやばいやばい!と今回一番の焦り様。
アンカーは外してしまったから、カヌーは流れるし、その先の下流には木わらがある。一気に頭側のネットとフレームを持ち、カヌーにずり入れた。
危ない、危ないこれでもう安心。
全速でカヌーを岸に着け、魚を谷地の薄氷の張った水溜りに入れた。
改めてみるとやっぱりでかい!めちゃくちゃでかい!!
ボイルの主はこいつだったんだ・・・と二人で顔を合わせ、キーさんが貸してくれたスケールで緊張の計測。
100センチのメモリを尾が越したところで、頭の中が真っ白になった。
(メーター)あるうううううううう!と子供みたいに叫んだ。
それが、これだ。
釣りを始めて約20数年、ついに夢であったホーム河川でのメーターオーバーのイトウ。108センチ。
この時期にしては、オスということもあり少しスレンダーではあるが、それでも重すぎてちゃんと持てない・・・
本当にでかい・・・
遠くからでもでかい・・
頑張って持ち上げたけどこの程度・・・腕を前に出せない。
もういっちょ!
この日が来るまで
何度釣れない釣りをしたか。
何個ルアーを川に奉納したか。
何回寝る前にメーターオーバーを獲るイメージトレーニングをしたか。
何回友達の好意を無下にし、他人の魚まで掬いに走ってランディングの練習をしたか。
道東でイトウをを狙って釣ることが出来る河川の中で、ここホーム河川はメーターオーバーを獲れる確率が一番低いと感じていた。
20数年釣りをしてきてホームでのメーターオーバーの話はたったの5本。
頭の片隅には、一生釣ることが出来ないかもしれないな~、なんて想いもあった。
しかし、近年明らかにアメマスが減ってきていて、狙うにはここ数年はチャンスだなとも思っていた。
数年前まで通いつめていたエリアに見切りをつけ、メーターの可能性が高いのはこのエリアだと踏んで3年。
今まで釣ってきた大物が全てそうだったように、たまの釣りでポンと結果を出せるほど、持っている釣り師でもない自分が目標に近づくには、何度ボウズをくらっても、反省し、考え、自身の釣りを組み立て直し、万全の準備をし、めげずに釣り場に通いつめるしかないと思っていた。
そして、他の河川のいい話を聞いても目もくれず、今の僕を育ててくれた愛着にあるホームでのメーターオーバーにこだわった。
それがようやく報われた。ついに自身の夢であったホーム河川でのメーターオーバーを自分のランディングで手中に収めることができた。
人生において、これほど嬉しいことはなかった。本当に本当に嬉しかった。
夢の果て、それは「唯々嬉しい」それだけだった。
タックルは愛竿、ダイコーバロウズドレットノート73XX。リールはモラムSX3601フォレール。
これまでの経験から僕が選んだロッドはビックベイト用のバスロッドだった。ルアーウエイトは4オンスまで。
過剰だと思うかもしれないが、僕がロッドに求めるのは50グラムのルアーを振りぬけること、圧倒的パワー、底の釣りにも対応できるバランスと感度、
そして、魚の動きに対する柔軟な追従性だった。
おかげで今回のメーターオーバーとのファイト時間はほぼ3分。イメージトどおりに魚を無駄に暴れさせず、すばやく主導権を握り、寄せることが出来た。
さらにこうゆうファイトが出来るロッドを手にすることで、フックをワンランク細くすることが出来る。
口の堅いイトウに対しては、まずフックが刺さってくれなきゃ何も始まらない。これはかなりのアドバンテージになると思う。
ヒットルアーはレンジバイブ70。越冬や落氷直後で活性の低いイトウには、バイブレーションを結ぶことが多い。
ストンとすばやくフォールしてボトムに到達してくれるので、誰もが使いやすいルアーだと思う。
秋から初冬のイトウ狙いは大体バイブレーションと13~20センチのミノーを使うことが多く、高活性の魚が着きそうな場所はミノー。逆に低活性の魚が着きそうな場所はバイブレーション。
ここぞと言う場所では、ミノーを通して駄目ならバイブレーション。またはその逆。そしてたまにザリガニをイメージして使うミノーをローテーションに加えている。
フックは伊勢尼11号。先述したとおり、フックは太けりゃ良いってもんじゃないと思います。タックルとのバランスなどが非常に重要。
破れたランディングネット。
ウッド製のカッコイイネットも良いが、僕はとにかく絶対に獲ることを念頭に置いて、柄の伸びるアルミフレームタイプを使ってきた。内径約60センチ。メーター獲るならギリギリだった。
これで何本のイトウを掬ったかな・・・。でも破れたからもう使えない。ネットだけは外して大事に取っておこう。
僕の釣りにおける信条は「ラッキーヒットなんかいらない」だが、今回は多少なりともラッキーな部分はあったと思う。
増水後の一番状態の良いときに釣りに行けたこと。
良くも悪くもルアーを丸呑みしてたこと。
朝のラインブレイクがあったおかげで、こいつはラインブレイクしなくて済んだこと。
考えれば考えるほど色々なラッキーはあったと思うが、それもこれも自分の努力のおかげだと都合よく考えることにした。
釣りを終えて、カヌーを車に積んだ後、毎回毎回こんな釣れない釣りに付き合ってくれていたキーさんに、本当にありがとう!と伝え、がっちりと握手を交わした。
次はキーさんの番だね!
またよろしく!
と帰路に着いた。
この魚を育んだすべての自然と、これまで僕の釣りに関わってくれた皆さんに心から感謝です。
本当にありがとう!!!
夢の果て 完結
よしゃあああああああ!!と雄たけびをあげ、その後、泣きそうな声で、どうしよおおお、やったああ~~~~~!と叫ぶ。
キーさんに、これ(メーター)あるよねえ?あるよねえ?、としつこく聞く。
これね、余裕で超えてる。今まで見たメーターの中で一番でかい、とキーさんが答える。
カヌー横のネットに押し込まれて大人しい巨体を見て、どこかで写真を撮りたい思い、近くの岸辺に上がることにする。
しかし、アンカーを外しカヌーを動かした瞬間、ネットの中の巨体が急に暴れだした!
ちょっと待って、ちょっと待って、とネットを抑えるが最後の力を振り絞っているのかさらに大暴れ。
そしてネットが破け始め、だんだん頭から出ていく。やばいやばいやばい!と今回一番の焦り様。
アンカーは外してしまったから、カヌーは流れるし、その先の下流には木わらがある。一気に頭側のネットとフレームを持ち、カヌーにずり入れた。
危ない、危ないこれでもう安心。
全速でカヌーを岸に着け、魚を谷地の薄氷の張った水溜りに入れた。
改めてみるとやっぱりでかい!めちゃくちゃでかい!!
ボイルの主はこいつだったんだ・・・と二人で顔を合わせ、キーさんが貸してくれたスケールで緊張の計測。
100センチのメモリを尾が越したところで、頭の中が真っ白になった。
(メーター)あるうううううううう!と子供みたいに叫んだ。
それが、これだ。
釣りを始めて約20数年、ついに夢であったホーム河川でのメーターオーバーのイトウ。108センチ。
この時期にしては、オスということもあり少しスレンダーではあるが、それでも重すぎてちゃんと持てない・・・
本当にでかい・・・
遠くからでもでかい・・
頑張って持ち上げたけどこの程度・・・腕を前に出せない。
もういっちょ!
この日が来るまで
何度釣れない釣りをしたか。
何個ルアーを川に奉納したか。
何回寝る前にメーターオーバーを獲るイメージトレーニングをしたか。
何回友達の好意を無下にし、他人の魚まで掬いに走ってランディングの練習をしたか。
道東でイトウをを狙って釣ることが出来る河川の中で、ここホーム河川はメーターオーバーを獲れる確率が一番低いと感じていた。
20数年釣りをしてきてホームでのメーターオーバーの話はたったの5本。
頭の片隅には、一生釣ることが出来ないかもしれないな~、なんて想いもあった。
しかし、近年明らかにアメマスが減ってきていて、狙うにはここ数年はチャンスだなとも思っていた。
数年前まで通いつめていたエリアに見切りをつけ、メーターの可能性が高いのはこのエリアだと踏んで3年。
今まで釣ってきた大物が全てそうだったように、たまの釣りでポンと結果を出せるほど、持っている釣り師でもない自分が目標に近づくには、何度ボウズをくらっても、反省し、考え、自身の釣りを組み立て直し、万全の準備をし、めげずに釣り場に通いつめるしかないと思っていた。
そして、他の河川のいい話を聞いても目もくれず、今の僕を育ててくれた愛着にあるホームでのメーターオーバーにこだわった。
それがようやく報われた。ついに自身の夢であったホーム河川でのメーターオーバーを自分のランディングで手中に収めることができた。
人生において、これほど嬉しいことはなかった。本当に本当に嬉しかった。
夢の果て、それは「唯々嬉しい」それだけだった。
タックルは愛竿、ダイコーバロウズドレットノート73XX。リールはモラムSX3601フォレール。
これまでの経験から僕が選んだロッドはビックベイト用のバスロッドだった。ルアーウエイトは4オンスまで。
過剰だと思うかもしれないが、僕がロッドに求めるのは50グラムのルアーを振りぬけること、圧倒的パワー、底の釣りにも対応できるバランスと感度、
そして、魚の動きに対する柔軟な追従性だった。
おかげで今回のメーターオーバーとのファイト時間はほぼ3分。イメージトどおりに魚を無駄に暴れさせず、すばやく主導権を握り、寄せることが出来た。
さらにこうゆうファイトが出来るロッドを手にすることで、フックをワンランク細くすることが出来る。
口の堅いイトウに対しては、まずフックが刺さってくれなきゃ何も始まらない。これはかなりのアドバンテージになると思う。
ヒットルアーはレンジバイブ70。越冬や落氷直後で活性の低いイトウには、バイブレーションを結ぶことが多い。
ストンとすばやくフォールしてボトムに到達してくれるので、誰もが使いやすいルアーだと思う。
秋から初冬のイトウ狙いは大体バイブレーションと13~20センチのミノーを使うことが多く、高活性の魚が着きそうな場所はミノー。逆に低活性の魚が着きそうな場所はバイブレーション。
ここぞと言う場所では、ミノーを通して駄目ならバイブレーション。またはその逆。そしてたまにザリガニをイメージして使うミノーをローテーションに加えている。
フックは伊勢尼11号。先述したとおり、フックは太けりゃ良いってもんじゃないと思います。タックルとのバランスなどが非常に重要。
破れたランディングネット。
ウッド製のカッコイイネットも良いが、僕はとにかく絶対に獲ることを念頭に置いて、柄の伸びるアルミフレームタイプを使ってきた。内径約60センチ。メーター獲るならギリギリだった。
これで何本のイトウを掬ったかな・・・。でも破れたからもう使えない。ネットだけは外して大事に取っておこう。
僕の釣りにおける信条は「ラッキーヒットなんかいらない」だが、今回は多少なりともラッキーな部分はあったと思う。
増水後の一番状態の良いときに釣りに行けたこと。
良くも悪くもルアーを丸呑みしてたこと。
朝のラインブレイクがあったおかげで、こいつはラインブレイクしなくて済んだこと。
考えれば考えるほど色々なラッキーはあったと思うが、それもこれも自分の努力のおかげだと都合よく考えることにした。
釣りを終えて、カヌーを車に積んだ後、毎回毎回こんな釣れない釣りに付き合ってくれていたキーさんに、本当にありがとう!と伝え、がっちりと握手を交わした。
次はキーさんの番だね!
またよろしく!
と帰路に着いた。
この魚を育んだすべての自然と、これまで僕の釣りに関わってくれた皆さんに心から感謝です。
本当にありがとう!!!
夢の果て 完結
Posted by コーチマン at 19:00│Comments(6)
│釣行記
この記事へのコメント
うーむ素晴らしいね!本当におめでとうございます! 俺もがんばろって思った。とりあえず80アップからかな(笑)
Posted by ぇむ at 2016年12月11日 23:28
ぇむさん!
こだわり続けて、狙い続けて、ついに叶ったホームでのメーター、本当に本当にうれしかったです!ありがとうございます!
お互いがんばりましょう!俺はしばらくアメ90アップに狙いを定めます!イトウ狙いはもちろんやめませんけど(笑)
こだわり続けて、狙い続けて、ついに叶ったホームでのメーター、本当に本当にうれしかったです!ありがとうございます!
お互いがんばりましょう!俺はしばらくアメ90アップに狙いを定めます!イトウ狙いはもちろんやめませんけど(笑)
Posted by コーチマン at 2016年12月12日 17:26
ご無沙汰しておりました。
ウミンチュです。
序章~最終章まで読ませていただきました。
釣り場の雰囲気からファイト時の臨場感までよく伝わってきました!!
本当に素晴らしいです。ネットを大破されるほどのイトウ!
しっかし、ちゃんとキャッチ・リリースしてる所、流石ですな~!!
本当におめでとうございます!! 次回も期待しております!!!
ウミンチュです。
序章~最終章まで読ませていただきました。
釣り場の雰囲気からファイト時の臨場感までよく伝わってきました!!
本当に素晴らしいです。ネットを大破されるほどのイトウ!
しっかし、ちゃんとキャッチ・リリースしてる所、流石ですな~!!
本当におめでとうございます!! 次回も期待しております!!!
Posted by ウミンチュ at 2017年04月15日 07:24
ウミンチュさん。お久しぶりです。
こんな自己満足な記事をすべて読んでくれたなんて、感激です!自分でも読むのがめんどくさいのに・・・笑
そうそう、ウミンチュさんには申し訳ないのですが今回のこのイトウはキープさせていただきました。地元であるこの河川のメーターオーバーのイトウを釣り上げ剥製にするまでが、僕の釣りにおける生涯の夢でしたから・・・
こんな自己満足な記事をすべて読んでくれたなんて、感激です!自分でも読むのがめんどくさいのに・・・笑
そうそう、ウミンチュさんには申し訳ないのですが今回のこのイトウはキープさせていただきました。地元であるこの河川のメーターオーバーのイトウを釣り上げ剥製にするまでが、僕の釣りにおける生涯の夢でしたから・・・
Posted by コーチマン at 2017年05月08日 16:05
二回もコメントすいません。
剥製ですか!!流石にメータオーバーのイトウですから、さぞや迫力ありそうですなぁ~!!!
夢を叶えていくって素敵なことですね(本当)!!
剥製ですか!!流石にメータオーバーのイトウですから、さぞや迫力ありそうですなぁ~!!!
夢を叶えていくって素敵なことですね(本当)!!
Posted by ウミンチュ at 2017年05月23日 18:00
ウミンチュさん!
もうすぐ出来上がるので楽しみです(^_^)
届いたらアップさせて頂きます!
もうすぐ出来上がるので楽しみです(^_^)
届いたらアップさせて頂きます!
Posted by コーチマン at 2017年09月08日 20:01