夢の果て 第三章(恵みの雨編)

コーチマン

2016年12月09日 19:00

夢の果て 第二章(ダイヤの気持ち編)の続きです。


それから急激な冷え込みを迎え、11月末、今秋11回目の釣行。

気になっていたルートをカヌーで攻めようと思ったが、なんとガチガチに凍っており、出航不可。

せっかく準備したカヌーを片付けて、仕方なく数年前まで通いつめていたエリアに。

降りしきる雨の中、手の冷たさを堪えながら着き場を丁寧に打っていく。

例年なら型のいいアメマスがポツポツ釣れるはずだが、釣れるのは産卵に参加しなかったような30クラスばかり。

折り返し地点の手前で、8月の台風の影響か、木が川を渡るように倒れ新たなポイントを形成していた。

そのすぐ下流。木の根株のオーバーハングの下で底を舐めていたミノーにドン!と良いアタリ。



一瞬小振りな本命かな?と思いましたが70近いアメマス。

その後は小アメのプチフィーバーで納竿。本命はやはり釣れなかったが、久々の良いアメマスと数釣りは本命坊主続きの僕の心を少し癒してくれた。

この日、帰ってカヌーを降ろす時に、もう川凍ったんだろ、カヌー洗って片付けろ。と親父が言った。

来週がある。そう答えて、洗わずに片付けた。

週間天気予報では木曜日に雨マークが付いていた。これはきっと小雨じゃない、この雨で今現在氷で閉ざされている狙いのエリアは絶対に開くと確信していた。

その木曜日、予想通り良い雨が降った。恵みの雨だ。ちょっと降りすぎたかなとも思ったが、これで川が開いたのは確実。

アメダスのデータを確認すると総雨量50ミリ。日曜日丁度良いんじゃないか。と思ったが、やはり少し心配で、空いた時間を使って土曜日に川の様子を見に行った。

普段より80㎝程度増水。強めの濁り。

明日は行ける!それもかなり良い状態になる!




そして迎えた12月4日日曜日。今秋12回目の釣行、いや、もう初冬の釣行だ。

早朝真っ暗なうちに一度、川を見に行った。増水は50㎝程度まで収まっていたが、予報外れの冷え込みにより薄氷が張っていた。

カヌーで出航することは何とか出来る。そしてカヌーからだと、ここから出航した方が魚に警戒心を与え難く、攻めやすい。

しかし、悩んだ末にもう一つの出航ポイントから出航することに決めて、車を走らせた。


雨後、増水、潮回り、濁り、時期。この日と同じような状況の時に80オーバーを獲ってるポイントがある。多少の警戒心は増水の流れが緩和してくれるだろう。なによりもそのポイントを今日誰よりも先に攻めたいと思ったからだった。


夜明けとともにいつもお付き合いいただいてるキーさんと出航。

キーさんと一緒の釣行は今秋何回目だろう。毎度毎度こんな釣りに付き合っていただいてることに心から感謝。

今回はキーさんにアンカー操作をしてもらいたく、目当てのポイントに行く前に操作方法を教える。

せっかくアンカーを降ろしたのだから、少しやってみますか、とここから釣り開始。

今日でカヌーは今年最後かなとラインをチェックし、スナップを結び直す。

今日最初の1キャスト目。

まさかのサミングミスでルアーは対岸の草に思いっきり刺さってしまった。素人みたいで恥ずかしかったが、強めにロッドを数回煽ると外れてくれた。

ライン傷んだかな?少しだし大丈夫でしょ、さっき結び直したばかりだし。とそのままキャスト再開。

しかし、何の反応も得られないので、目当てのポイントに移動して、まずはカーブの終わりから攻める。

寒くなってきたし、越冬に向けて流芯から外れていることも考慮し、流芯手前から順番にルアーを流していく。

ルアーは実績のバイブレーション。カラーは僕のソウルカラーであるオレンジ色のイワシカラー。

今日狙うエリアは約3キロ区間。その間の有望ポイント各所を効率よく撃っていくために、今日は実績のあるこのルアーとザリガニをイメージして使うミノーの2パターンをメインに攻めようと前日から決めていた。

数キャスト目、流芯向こうの反転流が発生しているところ。魚が着きそうなのにアメマスも滅多に釣れないよね~。なんて言いながらリフト&フォールで誘う。

アップクロスから僕の正面までルアーがきたところで、根掛かりのようにルアーが底から離れなくなり、ラインに抵抗がかかる。

反射的にアワセを入れた。



夢の果て 第四章(格闘編)へ続く・・・


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